第85回日本医学放射線学会総会での放射線科領域講習および指導者講習会の不正受講への対応
2026年09月03日
日本医学放射線学会 理事長
日本医学放射線学会 専門医制度委員会
第85回日本医学放射線学会総会における放射線科領域講習および指導者講習会について、所定の受講要件を満たさない方法で受講した記録が複数の会員で確認された。日本医学放射線学会専門医制度委員会および理事会において審議の結果、以下の対応をとることとした。
- 放射線科領域講習を現地で受講した者について
現地開催の放射線科領域講習では、会場入場時にカードリーダーに会員ICカードをタッチすることで入室時刻が記録される。60分以上の講習終了後、退室時に再度会員ICカードをタッチすることで退室時刻が記録される。講習中に退室した場合は、正式な受講とは認められない。
例1)同じ時間帯に開催された複数の領域講習について入室・退室記録が確認された。この記録から、60分間の受講を行わず複数の会場への入退室を繰り返していた可能性が高いと判断された。同じ会員の記録を第80回総会まで遡って確認すると、過去にも同様な記録が確認された。
対応:①このような行為を行った者に対して、第85回総会における当該領域講習単位を認定しない。
②過去の記録で、不適切な受講と判断された領域講習は単位を無効とする。なお、会員マイページではシステム上の制約により過去に付与した単位を遡及的に取り消すことが困難であることから、次回更新時に必要な領域講習単位数(通常は20単位)に、無効とされた単位数を加え、通常よりも多い領域講習単位を満たすことを求める。 - 放射線科領域講習・指導者講習をオンデマンドで受講した者について(配信開始直後)
オンデマンド講習の受講期間は、2026年4月20日正午から5月14日正午までと案内されていた。単位認定には、60分以上の動画視聴を完了したうえで設問に回答し、正答率80%以上を満たすことが必要である。
例2)4月20日正午に配信が開始されたにもかかわらず、複数セッションにおいて動画視聴終了時刻および設問回答時刻がいずれも(配信から60分経過していない)12時台に記録されていた。初回視聴時には動画の早送りができない設定となっていることから、通常の受講方法では当該時間内に受講要件を満たすことは困難であり、何らかの方法によって短時間で視聴を完了し、設問回答画面へ移行した可能性が高いと判断された。
例3)4月20日正午から配信が開始された指導者講習会において、設問回答を当日12時40分までに終了していたことが確認された。指導者講習会についても初回視聴時は動画の早送りができない設定となっており、通常の受講方法では受講要件を満たすことは困難であることから、不適切な方法で受講した可能性が高いと判断された。
対応:③同様な行為を行った者に対して、第85回総会で当該領域講習は単位を認定しない。
④指導者講習会を不適切な方法で受講した者については、受講を認めない。 - 日本医学放射線学会が管理する専門医関連講習の受講ルールについて
日本専門医機構が認定し、日本医学放射線学会が管理する専門医共通講習、放射線科領域講習、および日本医学放射線学会が認定する放射線科専門研修指導者講習会の基本的な受講ルールを以下のとおり定める。
(1)現地受講
- 定められた時間内に入室登録を行う。
- 受講開始後は、講習終了まで会場内で受講する。
- 座長による終了宣言後、定められた時間内に退室登録を行う。
- 入室登録および退室登録をICカードで行う場合は、端末画面に自身の氏名が表示されたことを必ず確認する。表示されなかった場合は、その場でスタッフに申し出る。
(2)オンデマンド受講
- 定められた受講期間内に、学術集会HPのオンデマンド領域講習の入り口からアクセスする。
- 動画を所定の方法で最後まで等倍速で視聴した場合に限り、視聴完了と認める。
- 視聴確認のための設問には、視聴完了後速やかに回答する。
- 初回視聴時に再生制限を回避して動画を早送りすること、または同一アカウントで複数の講習を同時に受講することは、不正受講と判断する。
- オンデマンド受講システムが想定していない方法により視聴完了記録を生成した場合や、受講要件を満たさずに設問へ回答した場合も、不正受講と判断する。
(3)日本医学放射線学会としての対応
- 不正受講が確認された場合は、当該学術集会における不正受講とみなされた講習単位を付与しない。
- 不正受講した講習以外に、当該学術集会で受講した専門医共通講習、放射線科領域講習および指導者講習会についても、理事会での審議により受講を認めず単位を付与しないことがある。
- 不正受講が確認された場合、可能な限り、過去の受講記録を調査し、不正受講と判断された単位は無効とする。現在の会員マイページでは付与済み単位を取り消せないため、表示されている単位数から不正受講した単位数を減じたものが正規の保有単位となる(例:過去の不正受講5単位が確認された場合、次回更新に必要な領域講習単位数は20単位ではなく、25単位となる)。
- 不正受講に関与した会員が認められた場合は、理事会での審議により関与した会員についても同様の対応を行うことがある。
- 悪質性が高いと判断された場合は、その年度に取得した全講習単位の無効化を含め、追加措置を理事会において検討し、厳正に対処する。
以上