働き方改革・タスクシフトの の新法成立に関して 第2報
要約:
*医師から診療放射線技師へのタスク・シフト/シェア推進のための法令改正が行われ、現在、新たに技師が可能となった手技を行うための「告示研修」が進められています。
*告示研修における医師講師への参加ご協力をお願い致します。
*今後、安全かつ診療の質を保ってタスク・シフト/シェアを進めるために、各手技におけるガイドラインの作成を進めます。
本文:
第一報(会員専用ページ > 新着情報: 2021年05月07日 働き方改革・タスクシフトの新法成立に関して 第1報)から時間が経過致しましたが、「医師の働き方改革」に関する皆さまへのご案内とご協力のお願いです。
タスク・シフト/シェアの推進が含まれる「良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律」は昨年令和3年10月1日より施行されています。
第一報でお知らせ致しました通り、今後、このタスク・シフト/シェアの作業は、日本医学放射線学会、日本放射線科専門医会・医会、日本インターベンショナルラジオロジー学会が、診療放射線技師会との連携の下、推進して参ります。
▼本法令の施行により、診療放射線技師は、本法令改正により新たに可能となった手技(静脈確保、RI製剤の投与、IGRTの一時照合、等)を行うための「告示研修」とその後の「免許改訂」が必要になります。既にご協力頂いている会員の先生もいらっしゃると思いますが、告示研修について概略を示します。
●「告示」研修
告示研修とは、上記法律に基づく厚生労働大臣が指定する研修(告示研修)であり、国家資格である技師免許改訂に直結しています。
従って厚労大臣から指名を受けた診療放射線技師会(JART)が主催、管理します。
●告示研修の実技研修
告示研修は、基礎(座学)と実技があり、実技実習においては、法令上「医師」が講師を務めることになっています。診療放射線技師約6万人を対象とする実習すべてを医師が講師をすることは現実的に困難であるため、各都道府県技師会役員が「技師ファシリテーター」として、先行して医師からの講習を受講済みです(2021年9~12月)。実際の告示研修では、技師ファシリテーターが直接指導し、医師・看護師それぞれ1名ずつが補助的にコンサルタントの立場で実習に立ち会います。
尚、「放射線科専門医」「放射線診断専門医」「放射線治療専門医」の先生が本告示研修の講師を務めて頂いた場合は、日本専門医機構の「放射線科専門医」資格更新対象単位、iv)学術業績・診療以外の活動実績として1単位付与されます(後日発行されます御礼状を添えて更新申請時に提出いただければと存じます)。
医師から技師へのタスク・シフト/シェアを進めるための第一歩として、会員の先生方にはご協力頂きたく、宜しくお願い申し上げます。
▼タスク・シフト/シェア内容は、厚生労働省主催の「医師の働き方改革をすすめるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会」(実施2019/10/23-2020/12/11、詳細https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_07275.html)において検討がなされ決定されたものです。それに基づき、現行の法律で定められた内容には、医療安全、診療の質の観点から考えられた日常診療における具体的運用に関する指針やルールは含まれていません。医師からのタスク・シフト/シェアを円滑に実施しつつ、安全かつ適切に取り組むためには、実施する側面として3職種の関係団体と各追加予定行為の関係学会によるガイドライン等がつくられることが望ましいと厚労省の研究班から報告*が出されています。リスクを回避し、安全に、かつ診療の質を保持した上で、呈示されているタスク・シフト/シェア業務を進めていくためには、技師が十分な教育を経た上で、医師・技師共に一定のルールの下に臨床に臨む必要があります。このため、日本医学放射線学会、日本放射線科専門医会・医会、日本放射線腫瘍学会、日本インターベンショナルラジオロジー学会では、上記告示研修への協力に加え、今後IVR手技に関するガイドライン作成等、日本診療放射線技師会との十分な連携を図り、放射線科のタスク・シフトを進めて参ります。
今後の当活動へご協力を賜りますようお願い申し上げます。
令和4年7月8日
公益社団法人 日本医学放射線学会
一般社団法人 日本放射線科専門医会・医会
一般社団法人 日本インターベンショナルラジオロジー学会
*: 診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士の業務範囲拡大のための有資格者研修の確立及び学校養成所教育カリキュラム見直しに向けた研究